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NEODEAD MUSIC BLOG

音楽を思考する

Dead Island レビュー

Game Review

はじめに

Dead IslandはポーランドのTechlandによって開発されたFPS作品。パブリッシャーはDeep Silver。(日本ではスパイクが担当。)
オリジナルとなる海外版は2011年9月6日に、日本版は10月20日に発売された。CEROレーティングはZ。
これについて海外版と日本版の違いに関しては以下の公式発表を参考にして頂きたい。

・人間敵キャラの部位欠損表現の削除(ゾンビの部位欠損表現は変更なし)
・ゾンビの内蔵部分の色味変更
・オンラインモードにおける日本向けの限定マッチング(つまり日本版隔離サーバー)

さらにこのレビューは海外版(Xbox 360版)をプレイした感想をまとめている。よって今回はローカライズについての言及はしない。


ゲームにおけるゾンビの価値

ゾンビとは元々ブードゥー教に伝わる死者を甦らせる秘術に基づいて生み出された有機的存在であり、その動きは緩慢で感情を持たず、集団で人を襲うなどの特徴がある。
しかし近年の映画やゲームにおけるゾンビは、何らかのウイルスに起因する「感染者」的存在として描かれることが多く、これにより全力疾走するゾンビや知能を持ったゾンビが生まれやすくなってしまったと言える。
いわゆるこの21世紀型のゾンビはホラーの題材としては大変興味深いものだが、個人的には前者のオールドスクールなゾンビの方が好みではある。

分かりやすい比較として、Dead RisingLeft 4 Deadという2つのゲーム作品を取り上げてみる。
どちらもゾンビゲームとして高い人気を誇るシリーズだが、登場するゾンビの毛色は大きく異なっている。
Dead Risingが徹底的に前時代的なゾンビを描いているのに対し、Left 4 Deadに登場するゾンビはニュースクール・ゾンビそのものである。
どちらも集団で襲ってくる点は同じだが、Left 4 Deadのゾンビは常に全力疾走であり、特殊感染者として胆汁を吐き出すブーマーや驚異的な飛距離でマウント攻撃を仕掛けてくるハンターなど、それはそれは個性的なゾンビを取り揃えているのが特徴だ。
もちろん私はどちらの作品も気に入っているが、より伝統的なゾンビを表現しているのは圧倒的にDead Risingの方だろう。

これはDead Risingにおけるゾンビが、集団に埋没する無個性キャラに徹するという、ゾンビの基本中の基本を押さえている点が大きい。
今そこを歩いているゾンビは昨日までは普通の一般市民であったかもしれず、もしかするとその姿は明日の自分かもしれないという不気味さ。
そもそもゾンビに噛まれたらゾンビ化するという負の連鎖の中で、集団から突出した個性はむしろ邪魔であるし、人間を上回る身体能力などはもはやモンスター映画の領域である。
Dead Risingではそうした無個性なゾンビと個性的なサイコ(人間)という2本柱が上手く機能し、発売から数年経った現在でも、近代ゾンビゲームの代表的作品と言えるだろう。
ちなみに漫画家の荒木飛呂彦氏もホラー映画論で言及していたことだが、ゾンビは極めて没個性の存在である、ということを改めてここで確認しておきたい。


新旧のゾンビが混在する世界

前置きが長くなってしまったが、本作にはDead RisingタイプのゾンビとLeft 4 Deadタイプのゾンビ、その両方が混在している。
つまり、のろのろとしたゾンビもいれば駆け足で迫ってくるゾンビもいるし、Left 4 Deadほどではないが、通常のゾンビより桁外れにスタミナがあるゾンビや、ブーマー的存在も確認出来た。
開発者の胸中で新旧のゾンビファン双方を満足させようとする意図があったのかもしれないが、実際のところその目論みは成功したと言えるだろう。理由は以下に述べる。

まず、Walkerと名付けられたオールドスクールなゾンビの動きがとても素晴らしい出来だった。
これはリゾート地に訪れた観光客が無惨にもゾンビ化してしまったことを容易に想像させる出で立ちで、この格好から迸る生活感はゾンビに欠かせない要素だ。
つい最近まで人間だった面影を絶妙に残した外観と腐敗が進行したことに起因する緩慢とした動き。これには古くからのゾンビ好きも思わず唸ってしまうことだろう。
また、InfectedというWalkerの亜種に関してはさらに人間の面影を強く残しており、それほど腐敗も進んでいないことから雄叫びを挙げながら駆け寄ってくる厄介なゾンビだ。
その他、Thugというマッスル系ゾンビやブーマータイプのFloater、両手を拘束されて突進攻撃を仕掛けてくるRamなど、ニュースクールなゾンビたちも充実のラインナップ。
確かにLeft 4 Deadからの模倣は否めないところだが、ゲームの難易度バランスを考えた時、少なくともこうした特殊形態のゾンビも今のゲームには必要不可欠ではないかと思う。

そしてこれはゾンビ映画の常道でもあるが、1vs1では楽勝で立ち向かえるものの、集団ともなると瞬く間に瀕死する状況を作り出していたのはとても良かった。
例えばこれがWalkerだけの世界ならDead Risingほどの大量のゾンビが必要になるだろうし、特殊ゾンビがメインのゲームならBiohazardのような雰囲気になっていたかもしれない。
そう考えると本作はゾンビの種類的バランスもよく考えられて配置しており、Dead RisingLeft 4 Deadの良い部分を上手く抽出していたように感じた。


Hell In Paradise

すでに数多くのゾンビゲームが市場にあふれている中で、開発を手掛けるTechlandは本作の舞台を南の島にフォーカスした。
多くの観光客で賑わい、熱い日射しが照りつける南洋のバカンス、つまり楽園である。
最近ではJust Cause 2が舞台設定を東南アジアの島に設定していたが、まさかそこにゾンビを登場させるとは意外にも思い切った行為である。

というのも、筆者もこれまで数多くのゾンビ映画を観てきたが、南国が舞台というのは「ゾンビ’99」ぐらいしか記憶にない。
ゾンビの悲哀さや恐怖を描く上で、澄み切った青空と青い海にゾンビというのは水と油のようなもので、およそホラー映画の本筋からすると敬遠されそうな舞台でもある。
ちなみにこの「ゾンビ'99」はゾンビがおまけのポルノ映画みたいなもので、極めてエロ要素の強い作品だ。
さらにエロを追求した作品では2006年発表の「Porn Of The Dead」という作品があるが、こちらはさらにハードコアである。(一応閲覧注意。)

今回の舞台設定については、タイトルからして事前に分かっていたことだが、正直言って不安を抱いていた。
これはCall of Juarezという駄作をリリースしたTechlandに対する疑念が大きかったこともあるが、加えてカプコンのBiohazard 5がアフリカを舞台にしたことで本来の恐怖が薄れてしまったという失敗例もあったからだ。
(もちろんBiohazard 5の欠陥はそれだけではないのだが、これについてはまた別の機会で言及したい。)

ところがTechlandは見事に私の不安を吹き飛ばしてくれた。
清々しい青空に澄み切った海と点在するコテージ、文字通り南国のパラダイス風景に上記のゾンビが違和感なく存在していたのである。
キャンペーンについては後ほど解説するが、驚くほどシリアスな路線もこのマッチングに奏功したようだ。
サブタイトルを付けるならまさにHell In Paradise。絶望と希望が交差する世界がそこにあった。
例えば、リゾート気分でビーチを探索中、遠くの方でゾンビの雄叫びが聞こえてきた時などは嬉しさのあまり思わず身震いしてしまったほどだ。

結論を急ぐつもりはないが、もしこれを読んでいるあなたが無類のゾンビ好きならば今すぐにでも買いに走るべき作品だと思う。
私は以前からゾンビ映画は癒しの映画であるという感想を持っているのだが、このDead Islandの世界観はまさにそれを体現していたからだ。
こんなに美しくて悲しい舞台はかつてなかったし、しかもオープンワールドという世界でゾンビと触れ合える幸せ。
もはや現代ゾンビゲームの新境地である。
(逆にゾンビに対してそこまでの感情を持たない多くの方には、もう少しこのレビューにお付き合い願いたい。)


Dead Rising+Borderlands=?

肝心のゲームシステムについてだが、一言で言うと本作はDead RisingBorderlandsの模倣である。
まず、メインクエストとサブクエスト、それに継続クエストの3つのミッションがあり、ステージごとに箱庭的マップが用意されていた。
クエストの内容はお使いそのものであり、これはオープンワールドのゲームにとって宿命とも言うべき部分だ。従ってこれについて否定的な見解は控えたい。
いわゆる箱庭ゲームはその世界にいち早く順応することが重要であり、お使いクエストによくある「なぜ主人公がこんなことをしなければならないのか?」という疑問を持つことは非常に危険だ。
つまりごっこ遊びが出来るかどうかを問いかけているジャンルでもあり、これにより好きな箱庭と嫌いな箱庭が人によって分かれることになる。
(筆者の場合もGTA4の箱庭は苦手だったがThe Saboteurの箱庭はとても居心地が良かった。)
結局のところ、箱庭ゲームとはその世界観を気に入るかどうかの問題であって、クエストなどは二の次に考えるべきではないかというのが私の持論である。

さて、Borderlandsを引き合いに出したのは、本作が似たようなレベルアップ制を取り入れていたからである。
最初に4人のキャラクターを選ぶところから始まり、それぞれに異なるパラメータとスキルツリーシステムを実装するなど、すでにBorderlandsをプレイ済みの人間からすれば独創性はあまり感じられないだろう。
そもそも4人のキャラクターの違いは微々たるもので、スキル育成も似たり寄ったり。模倣したわりには出来が良いとはとても言えない作りだ。
もちろんこれはBorderlandsがSF系FPSだったのに対し、本作は現代が舞台だったこともあり、突飛なスキルを実装出来なかった経緯もあると思う。
ただ、Borderlandsでのバーサーク(一定時間攻撃力up)をそのまま丸パクリしていたのは思わず苦笑いしてしまった。このあたりは残念極まりない。

それから武器については設計図を入手してカスタマイズするなど、限りなくDead Risingに近い思想を感じた。
しかもそれぞれの武器に耐久度が存在するため、特にメインとなる打撃系武器の取り扱いは非常にセンシティブな案件となってしまっていた。
確かにゲームのバランスを考えた上での耐久度設定だと思うが、あまりにも神経質な設定は爽快感に水を差す行為だ。
それとカスタマイズ性を高くするよりも、拾える武器の種類を増やした方がよりシンプルで分かりやすかったかもしれない。
なぜならカスタムするためのパーツ集めは苦痛でしかなかったからだ。賛否ある部分だと思うが、テンポを阻害する要因は少しでもないほうが良いはずである。
特に今回は武器を投擲することも可能だったため、尚更武器のシステムについては単純明快であって欲しかったと思う。


殴り系FPSの誕生

武器に関してもう少し突っ込んだ話をすると、本作はあくまでも打撃武器がメインであり、銃火器の存在が空気だった。
太古の昔からゾンビと言えばショットガンだと私は確信しているが、何とショットガンを入手出来たのは驚くことなかれ、終盤である。
これはDead Islandを象徴するトピックの1つだと思うのだが、裏を返せばある意味で革新的なFPSと言えるだろう。

序盤から終盤まで、とにかく殴る。(そして蹴る。)
打撃武器はバットのように片手で持つものもあればハンマーのように両手で使うものがあり、前述したカスタムで電撃属性などを加えることも可能だ。
この時、刃物であればゾンビの四肢を切断していけるし、ハンマー系であれば骨折させることも出来る。
部位欠損は洋ゲーでは珍しいことではないが、ここまで打撃武器にスポットを当て、それを効果的に活用した作品も珍しいと思う。

これは、ゾンビはどこまで人体破壊すれば息の根を止めることが出来るのか、という永遠のテーマが根底にあると推測する。
私としては人体破壊と聞いて思わず傑作映画「ブレインデッド」を思い出してしまうのだが、本作のゾンビは両腕を欠損させてもプレイヤーに立ち向かってくるAIを実装していた。
Dead Spaceのクリーチャーほど狡猾でしぶとくはないが、人体破壊がゾンビゲームの1つの娯楽となっている昨今、こうした本作の殴りメインの思想は歓迎すべき点ではないだろうか。

そもそも銃火器が完全におまけとなるFPSなど、今の市場にはほとんど見当たらないのが現状である。
それだけ野心的でもあるし、反面、愚かな判断なのかもしれない。打撃に特化することで視点ブレが頻発し、酔いやすいという欠点もあったからだ。
ただ、FPSでの殴り行為が苦手に感じていた私でさえも、本作の清々しいまでの打撃武器寄りの構成は慣れるのにさほど時間を要しなかったのも事実である。
本作はゾンビゲームの根源的なカタルシスを打撃武器で表現することに徹した作品とも言えるだろう。


2つのパターンが楽しめるキャンペーン

シナリオは先に述べてきたようにメインクエストが一本道で用意されていた。
最初に4人のキャラクターが選べるものの、パラメータとスキルツリーの違いだけでシナリオの分岐やエンディングには全く影響がなかった。
この点は少々残念に思う。私はSam Bというキャラクターで1周してみたが、シナリオの分岐がなければ4人のキャラクター全てで1周するかどうかはモチベーション的にきついと思っている。

ただ、そのシナリオ自体は十分楽しめるもので、終始シリアスな雰囲気だったのはとても好感が持てた。
ゾンビの物悲しい雰囲気をそのまま詰め込んだような、絶望が背中にずりずりとのしかかっていくような展開はきっとホラー好きを満足させることだろう。
登場するキャラクターも特徴的なルックスを持った者が多く、特に後半からそうしたキャラクターとのやり取りが面白くなってきたのも事実だ。
ボリュームもサイドクエストを含めれば相当なもので、ロールプレイとしては多くのプレイヤーを満足させるに違いない。
(ちなみにメインクエスト中心でもクリアまでは14時間ほどかかった。クリア時レベルは31でプレイキャラはSam Bの場合。)

また、本作の特徴の1つとして4人Coopが実装されていたが、このマルチプレイのおかげで楽しみ方が倍増していた点は評価したい。
しかもその仕組みは単純明快で、具体的にはオンラインへの参加はロビーを立ち上げる類いではなく、キャンペーン中に最適な相手をお知らせしてくるという親切さ。
その時、自分が他人のプレイに参加したいなら十字キーの左を押すだけ。入室も簡単だが、退室もいつでも自由に出来る。
そしてクエストはメイン、サブ関わらず共有しての攻略が可能であるし、もちろん実績も連動していく。
このオンラインCoopの仕様はBorderlandsの仕組みに近いが、さらに使い勝手を良くした格好だ。手放しで評価に値すると思う。

絶望的な孤独感を味わうならオフで、世界中のフレンドたちとLeft 4 Dead的なゾンビ鬼ごっこを楽しみたいならオンで、という2面性を兼ね備えたキャンペーンである。
このようにオンとオフの境界線を取り除いた作りはオンラインに及び腰なユーザーの好感を得るだろうし、マルチプレイ好きなプレイヤーにとってもストレスフリーな設計と言える。
だからこそ日本版が隔離鯖であることが残念でならない。私が海外版を購入した理由もこの点が大きい。ただただ、残念無念である。


随所にムラを感じるゲーム

ここまで読んで頂ければ、概ね好感触なゲームであることはお伝え出来ていると思うが、実は欠点も多いのがDead Island。
まずカスタム武器の概念によってパーツ集めの必要性が生じてしまい、ある程度探索をさせる内容となっているのだが、これがあまり面白くない。
それこそ引き出しやロッカーの中、旅行者の鞄など様々な場所を探る。パーツやお金を地道に拾うのだが、ワンボタンで拾うのではなく、まず開くのに1回、次に取得するのに1回の合計2回。
たった2回のボタン操作とはいえ、これがボディブローのように効いていくストレスにもなった。後半は調べるのを自ら放棄することが多かったぐらいだ。
繰り返しになるが、そもそもカスタムする武器よりもデフォルト武器の種類を増やした方が良かったと思うし、それでも探索させたいのなら1回のボタン操作で済ませて欲しかった。
ゲームの流れ、テンポは非常に重要なことだと常々思っている以上、まず最初に苦言を呈したい部分である。

さらに、武器の選択画面はRed Dead Redemptionに近いもので、リング状に配置されていたが、武器選択中もリアルタイムで進行するため、戦闘中のスムーズな武器の交換は困難を極めた。
もちろん落ち着いてメニュー画面を呼び出してから武器を選択出来るものの、これでは戦闘中のテンポを大きく損ねてしまう。
この入れ替えシステムは武器の種類が多くなればなるほど開発者の頭を悩ませる問題だと思うが、すでにSacred 2で答えは出ていたように思う。
例えば十字キーにまず4つの武器を割り当てて、さらにRBを押しながら十字キーを押せば新たに4つの武器を割り当てるという仕組み。
これによりプレイヤーは瞬時に8つの武器を交換出来るという恩恵を受けることが可能である。
本作はRBを押すたびにも武器が入れ替わったが、目当ての武器を装備するにはやはり先ほどのリングを呼び出さなければならなかった。
今回のゾンビはBiohazardと違ってプレイヤーの直前で立ち止まってはくれないのだ。まさに1分1秒が生死を分けるゲームである。
豊富な打撃武器が1つの魅力だからこそ、武器交換の使い勝手は次回作でぜひとも改善して頂きたいと思う。

細かいことになるが、Coopに関しては、Biohazard 5にあったようなマルチプレイ用の台詞を用意して欲しかったと思う。
海外版は全世界共通サーバーということもあり、ボイスチャットでの連携が言語の壁もあって難しい状況だ。
何かをしてもらったり、助けてもらった時にいまだにジャンプで御礼を表現するのはもう古いだろう。
本作はただでさえクエスト量が多かったこともあり、ある程度意思の疎通がないと連携が取りづらいオンラインでもある。
ホストがメインクエストをやっているのに後から入って来た人間がサイドクエストをやったりするなど、自由度が高いと言えばそれまでだが、一連のコミュニケーションを円滑にするツールは用意して欲しかったように思う。

最後に、最も不満を感じたのは人間の存在だ。今回、敵はゾンビだけではない。ギャングと呼ばれる人間の集団とも戦闘することになる。
ゾンビと違って全員が銃火器で武装しているため、それまでの打撃武器では到底勝ち目がなく、こちらも仕方なく銃で応戦することになる。
銃を撃つというのはFPSの基本であり、根源的な快楽に直結するが、あえて言うならばこうした人間との戦闘は必要なかったのではないか。
ただでさえ少ない種類の銃火器で戦うことになり、そもそも使いにくいアイアンサイトばかりで日頃からリアル系FPSを楽しんでいる人からすれば肩透かしもいいところである。
ちなみに銃火器の種類は大きく分けてピストルとショットガンとアサルトライフルの3種類のみ。(なぜスナイパーライフルがない?)
これでは戦略性の欠片もないし、正直言って人間との戦闘は出来の悪いFPSそのものだった。

せっかく殴りメインのFPSとして革新的な未来を切り開いたはずなのに、まだ銃火器に未練があるのかという疑問。
時には捨てる覚悟で挑まなければ真に革新的な未来は訪れないという、先頃亡くなったAppleスティーブ・ジョブズ氏の思想をこの場を借りて代弁したいぐらいだ。
次回作では思い切った判断がなされることに期待している。


まとめ

Dead Islandは100点満点のゲームか?
答えはもちろんNoである。グラフィックは最近のゲームと比較しても普通レベルだと思うし、操作性や育成システムも洗練されているとはとても言えない。
キャンペーンに至ってはもっと演出を上手く出来たと思える部分がたくさんあったし、4人のキャラクターにしてもプレイヤーが感情移入出来るほど魅力的な者はいなかった。
良い部分よりも欠点を挙げていく方が楽に思えるほど、このオープンワールドは良い意味でも悪い意味でも不気味な世界である。

しかし。

Dead Islandは面白いか?
答えはもちろんYesである。欠点は多いが素晴らしい内容だ。
ゾンビという魅力的なホラー素材をプレイヤーは好きな武器を使って自由に破壊することが出来る。
これだけでもゾンビファンは買う価値がある。
そこにBiohazardのようなサバイバル感は薄いものの、自由度の高い箱庭でゾンビと戯れる幸せはまさに楽園と言えるだろう。

TechlandはCall of Juarezの汚名を見事に挽回してくれたと思う。
細かい部分で整合性が取れていないが、野心的で挑戦的な作品であることは確かだ。
シューターはこの革新性を体験してみる価値があるし、そこで問題点や欠陥を感じて欲しいとも思う。

試す価値のあるゲーム、それがDead Islandなのだ。


おわりに

この作品に関しては賛否両論が渦巻くのではないかと思う。
好きな人にはたまらないし、つまらないと思えば本当につまらないゲームだ。
しかしここで重要なキーワードは、やはりゾンビである。

映画の世界ではすでに使い古された素材だが、ゲームの中ではいまだ現役の花形役者、それがゾンビだ。
本作は新旧のゾンビを上手く表現することでその評価が底上げしたように思う。
とにかく切ったり叩いたり、理屈抜きで楽しめたのは重ねて申し上げたい。

例えば電撃属性の武器でゾンビを殴った時、感電したかのようにビリビリと身体全体を揺らすゾンビを見て、私は思わず爆笑してしまった。
これが見れただけでも購入して本当に良かったと思う。

ゾンビは恐怖の対象でもあるが、同時にとても愛くるしい存在でもあるのだ。
皮肉の効いたブラックジョークの塊のようなこの存在を許せるかどうか、それはプレイヤー次第である。

よって今回の総合評価の点数はあまり参考にならないと思う。
ゾンビにそれほど興味を感じなければ70点台の作品ではないだろうか?
私自身、1周目ですでに飽きが来てしまったものの、この高得点とは自分でも驚きである。

その理由は各自で確認して頂ければと思う。
繰り返すが、試す価値のあるゲームなのだから。



総合評価:95点





Dead Island: Zombie of the Year Edition【CEROレーティング「Z」】



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